卯月朔日

卯月朔日。

苦境に跳ねろ。

向かい風に飛べ。

 

看板を迎えるころ。

静かなカウンターに。

ありがたい。

ゆっくり噛み締める。

飲食店頑張れ、

そこで生まれる会話が好きで、

料理人が紡ぎだす作品が好きで、

かつてその世界にもいたこともあり、

心底応援する。

 

戦争しているわけではない。

ひとつになって進むとき。

 

書と食4 「ほな、やろか×ポークソテー」

書と食4「ほな、やろか×ポークソテー」

大阪に住む仲間のご両親からダンボールいっぱいの肉が届いた。

嬉しいサプライズ。

早速、書と料理。

何より好きな焼き物はポークソテー。

いい肉だったので余計なことは一切せず、しかし下味、筋切り、火加減、焼き加減、ソースの一切の手を抜かず。

想いに応えるのは想い。

「ほな、やろか」

この関西弁が好き。

生まれも育ちも東京の自分からしたら、いろんな聞こえ方がする言葉。

「ほな、やろか」

訳1 「しょーがないね、誰もやりたがらないなら僕がやりましょか」

訳2 周りに気を遣わせず「では、皆さんぼちぼちやりましょうか」

訳3 よっしゃ、気合い入れて「さぁ、始めようか」

訳4 まぁ見とけよ「バチっとキメてやりますよ」

訳5 肩組んで、拳合わせて「よし、行こうぜ!」

短い中に感情が宿っている言葉。

 

冷蔵庫の余り野菜(色味不足)と残ってた赤ワインで、贅沢な時間になりました。

 

 

 

 

 

motenasiカウンターアクション

有言であれ、不言であれ、大事なのは実行だ。

そんな仲間の店にて久々の一献。

旨味の入りまくった石鯛からスタート。

    素材も凄いが、見えない仕事が感動値をあげる。
    その後は縞鯵、二週間寝かせたマグロ、金目鯛に舌鼓、そしてコレ。

ふくよかな脂とすっきりとしたキレってひとつになるんですね。

長いものの奥行き、また新たな可能性を知った。

看板が消えて、静かな男酒。

いい時間、束の間、羽を休められた。

さぁまた。

これからも実行で昵懇。

 

 

 

ホワッツソーファニーアバウト

遠ざかる日常を束の間取り戻す。

ならば銀河系一の焼き鳥「遊佐」、

塩振り、焼き加減突き抜ける匠の技、カルダモンハイが滲みる。

二軒目、いつものバーでやはりスコッチの夜。

スコッチというかアイラ島縛り。

海風受けた、とりわけピーティーなアイラモルト、クセのあるヤツがたまらない。

地球は予断を許さぬ状況、

ピースとラブとアンダースタンディング。

普遍にもう一つ「(相互)理解」が加わると視点は変わる。

理想を捨てない、

願いを引き寄せるために。

 

 

書と食3 強くまるく×ぬか漬け

書と食3

日本の発酵力、自家製ぬか漬けがいい感じです。

いろいろ試して見たけどアボカドがイケる、日本酒に豆腐のぬか漬けも合う。

友人から極上の蕪をもらったのでそちらも漬けてみました。

その蕪のポテンシャルの高さに驚き、そこから想像が膨らみ

今号の月間「yorozu」に作品を掲載(上の写真は原画)。

拡大して詩も読んでもらえると嬉しいです。

「強くまるく」。

威圧してはねつけるのは強さなんかじゃない、

まるく受け入れることこそがそれ。

 

発酵食で身体を整えて乗り切っていこう。

 

 

次回は何を作ろうか。

 

 

餃子1グランプリ!

激アツの盛り上がった夜。

非公式第一回荻窪餃子1グランプリ開催。

5人の猛者がエントリー、みんなに審査してもらい王者を決める燃えるイベント。

自称餃子大使としていろいろ考えることなく、スパイス香る肉汁餃子で勝負。

結果的にありがたいことに、栄誉ある初代王者になりました。

そのレシピです。

量はいつもながら適当ですが、以下の通り。

〈肉ダネ〉

・豚挽肉

・生姜、ニンニク

・ごま油

・味噌

・牛脂

・鶏ガラスープ

・オールスパイス

そして写真手前の鳥手羽をオイスターソースで煮込み、冷蔵庫で一日寝かせたコラーゲンゼラチン。

スパイスカレーにハマり学んだことのひとつに、肉料理にはオールスパイス幅広く使えるってこと。

〈野菜ダネ〉

・キャベツ(塩して充分に水切り)

・ニラ

・玉ねぎ

これらが全容。5時間ほど寝かせ味をまとめ、ゼラチンは包む直前に和えます。

審査員の中には中国料理のシェフもいて、レクチャー受けながら皆さん、皮包みがいい感じ。

みんなで一つを築きあげる瞬間が堪らない。

王道、洋風、ラム肉、桜海老、

共演者の餃子も最高。

みんなで笑って、食べて、語って、飲んで。

これからもこんなシンプルで贅沢な時間を紡いでゆきます。

 

嬉しかったからもう一回言っていい?

餃子は最高!

 

 

書と食2 말이 씨가 된다×参鶏湯

書と食 2

世界一好きな鍋、参鶏湯。

高麗人参、松の実、クコの実、栗、棗、大蒜…これらともち米を丸鶏に詰め煮込む最高の滋養スープ。

手間暇を裏切らない一品。

書は韓国のことわざ「言葉が種になる/말이 씨가 된다」。

人にどんな言葉を発するか。

思ったことを言葉にしてみること。

その種が実を作ってゆく。

 

 

 

 

 

木屋町 コテツ

京都に来たのですから、夜の木屋町に繰り出しました。

高瀬川沿い、いい感じ。

トラビスの父親くらいの年齢のタクシードライバーは「こんな(人の少ない)木屋町はこれまでありませんでしたわ」とおっしゃっていました。

目当ての串揚げ屋が満席だったので、席が空くまで台湾料理でよだれ鷄と雲白肉。

ほどなくこちらへ。

串揚げ「コテツ」

カラリときれいな串揚げです。

ザ京都から少し外したこういう店、押さえておくといいですね。

いい酒でした。

 

心ある粉ものや「巌」永遠たれ

四年前東京の仲間が京都のご両親の店で仕事するために移住した。

とにかく努力と情熱は誰にも負けない男。

繁盛店にしてこの度一区切り。

ご両親への挨拶と闘う男の厨房に立つ最後の姿を焼き付けるために新幹線で飲みに来た。

開店から最後までずっと満席。奥の席だけでなく、外まで人が絶えない。

個人商店が巨大な力に飲み込まれてゆく時代に、どこにもない心がここにある。

マニュアルじゃない、ノルマじゃない、システムじゃない、組織系統じゃない、広告費じゃない、効率化じゃない。

何か?

この笑顔以上にもう書き連ねる必要はないでしょう。

お父さんとバックヤードでお話させていただいたけど、息子を誇りに思っていると話してくれた。これ以上の言葉もないでしょう。

お客さん、常連さんもいい人ばかり。

終わりは最高の始まりでした。

凡事徹底の毎日の積み重ねだね。

 

おわんとわたし

東京カレンダー3月号に毎月メニューを書かせていただいているビブグルマンの日本料理店「おわん」が出ていました。

1ページとはすごい。

記事を読んでみると、笑顔を絶やさぬ愛らしい女性店長の多田さんが、高野さんが書いてくれたメニューからお客様との会話が生まれ親しくなれるというようなことをおっしゃってくれているではないですか。

限られた紙面、文字数の中でわたしのことに触れてくれるとは!

いつも穏やかでチャーミングで礼儀正しい多田さん、ありがとう!

丁寧な仕込み、温かい雰囲気、匠の仕事、楽しそうにしている所作、良きお店と長年関わらせていただいて、ありがたい限りです。